創立者の里見雄二氏は、常に「人間は信用が大切だ。そのためには常に真面目であることだ」と言い続け、「誠」の文字が好きでした。そして、人間の本性を強調し「人の社会に於ける活躍は、その人の本来的な『志向性』に基づく」ことを重要視していました。「苦しいから、楽になるようにという動物的本能は、『努力』によってこそ成就するのだ」と信念し、雄二自身の幼い頃からの労苦、 困難な学生時代を思い返し、その報いとして成功した体験から、青年の持つ「志向性の助長」すなわち「教育」が大事と考えました。
これを具体化したのが「里見奨学会」の設立です。昭和31年4月、雄二は、父の源三郎の十回忌を記念して、持ち株6万株を投じて、「財団法人里見奨学会」を設立し、理事長として「学びたい青年に、その望みを実現させるべく、支援するため」の奨学制度を創立しました。この里見奨学会の奨学金受給者は、設立以来数千名に及び、 この受給者の会は、源三郎の法名にちなんで「尋源会」と称されています。
創立者 里見 雄二氏の略歴
(明治23年10月2日~昭和57年9月24日)
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明治42年(1909年)
旧制竹田中学(現竹田高等学校)卒業
旧制第五高等学校(現熊本大学)入学 -
大正6年(1917年)
東京帝国大学工学部造兵科卒業
早稲田大学理工学部機械科助教授となる - 昭和3年(1928年) 日本パーカライジング株式会社創立に参画
- 昭和16年(1941年) 同社代表取締役社長に就任
- 昭和31年(1956年) 財団法人里見奨学会理事長に就任
- 昭和38年(1963年) 同社代表取締役会長に就任
- 昭和50年(1975年) 財団法人老人はげみの里見会理事長に就任
叙勲・褒章等 受章
・黄綬褒章 (昭和34年)
・紺綬褒章 (昭和39年)
・勲三等瑞宝章 (昭和55年)
歴代理事長
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創立者 里見 雄二
昭和31年~昭和57年
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2代目 里見 豊
昭和57年~平成11年
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3代目 里見 菊雄
平成11年~平成29年